ブラック・スワン 上 ナシーム・ニコラス・タレブ
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2022/03/18 (ダイヤモンド社)
一般的に、人が思い切ったことをして得るものの大きさは、予想されていたものと逆相関する。(p7)
(歴史ってのは「後から起こったことの効果を合わせて見た一連の事象」のことね)
実際に起こったことに関する情報を過剰評価する。権威と学識ある人は不自由になる。とくに物事の分類を始めたりすると、つまり「プラトン化」すると、それに縛られてしまう
ブラック・スワンについては教えてくれないよねーggkkiwat.icon
認識論、歴史哲学、統計学は「偶然から規則性を抽出する」という点で同じことをしている
本物の懐疑主義を貫くには技がいる。自分に攻撃を仕掛けるなら、表門からではなくて裏口を通らないといけない。(p129)
講釈の機能
ex: 「王が死んだ。女王が死んだ」→「王が死んだ。それから女王が悲しみのあまり死んだ」
次元が減って、わかりやすくなる。処理しやすい
一方的な時間の流れ
講釈の誤りを避けるには、物語よりも実験を、歴史よりも経験を、理論よりも臨床的知識を
たとえば十九世紀の小説家、オノレ・ド・バルザックが成功したのは、彼の優れた「リアリズム」「洞察」「感受性」「登場人物の扱い」「読者を惹きつける能力」といったもののおかげだと思ったとしよう。そういう特徴が優れた業績をもたらす「優れた」資質だと言えるのは、私たちが能力と呼ぶものに欠けている人たちにはそうした特徴も欠けている場合であり、かつその場合に限られる。(p192)
リスクへの向き合い方
過去とってきたリスクを過小評価するバイアスがある
リスクを取ること自体はいい。しかしろくに知りもせずにリスクをとるな
自分たちがたまたま生きながらえたからといって、今後も同じリスクをとり続ける理由にはならない
確率という概念は一貫して、正しく曖昧なままだ。そういう曖昧さこそが不確実性の性質そのものだからだ。そこでは確率論は文系の学問だ。(p234) 知識に関するうぬぼれには二つの効能がある。私たちは、不確実な状態がとりうる範囲を押し縮めて(つまり未知の空間を小さくして)、自分が知っていることは過大に見積もり、不確実性は過小に見積もる。(p253)
タレブは「人が本当に知っていること」と「彼らが自分で知っていると思っていること」の差を見極めようとしている
講釈に振り回されず、実証しよう!